私も患った急性喉頭蓋炎。疑わしいときは耳鼻咽喉科へ急げ!
急性喉頭蓋炎の症状・原因・治療法は?
のどが痛くなったら風邪を疑いますが、
つばも飲み込めないような特別な痛みのときには
急性喉頭蓋炎を疑ってみましょう。
なぜかというと、重い急性喉頭蓋炎の場合、
最悪、窒息死するからです。
私も味わった恐怖の体験を交えて、
お伝えします。
急性喉頭蓋炎とは
急性喉頭蓋炎(きゅうせい・こうとうがいえん、英: acute epiglottitis)は、
喉頭蓋の細菌感染による上気道疾患です。
喉頭蓋とは、気管と食道の分かれ目にある蓋のような部分のことです。
食べ物が気管に入らぬよう弁の役目をしています。急性喉頭蓋炎は、
この喉頭蓋が炎症を起こして大きく腫れ上がる病気のことです。
喉頭蓋が腫れあがるため、重症化すると気道が塞がれ窒息死することもある病気です。
欧米では子供に多く見られますが、日本では成人に多い傾向があり、
特に50~60代の男性に多く見られます。
急性喉頭蓋炎の症状
急性喉頭蓋炎の初期症状は、発熱、のどの痛み、嚥下痛(飲み込むときに喉が痛む)、
のどが痛くて唾が飲み込めずによだれが出る、
話しにくいなど、風邪の症状にも似ています。
しかし、短時間で急激に重症化することがあり、
その場合は腫れ上がった喉頭蓋で気道が狭くなり、
喘鳴(ぜんめい:息を吸うときにゼーゼー音がする)、声がくぐもるなどの症状が現れ、
さらに悪化すると呼吸困難やチアノーゼ
(血中の酸素濃度が低下して皮膚や唇が青紫色になる)などが現れ、
最悪の場合は窒息死することもあります。
急性喉頭蓋炎の原因
急性喉頭蓋炎の主な原因は細菌感染で、
そのほとんどがインフルエンザ菌B型(ヘモフィルス-インフルエンザb型菌)の
感染によって起こると考えられています。
インフルエンザ菌B型は、発見された当時に、
冬場に流行するインフルエンザの原因と間違えられたためこの名称がつけられましたが、
インフルエンザとは全く関係のない細菌です。
また、ヘビースモーカーの人や糖尿病を患っている人は、
急性喉頭蓋炎を発症するリスクが高くなるといわれています。
小児の喉頭蓋炎はインフルエンザ桿菌が原因の場合が多いですが、
成人では必ずしもインフルエンザ菌ではなく、
肺炎球菌、溶連菌、黄色ブドウ球菌なども多いです。
急性喉頭蓋炎は感染するのか
インフルエンザ菌B型は人から人に感染する細菌で、
感染している人の咳やくしゃみで放たれた飛沫を吸い込んだり、
感染している皮膚や粘膜に直接触れたりすることで感染します。
ただし、インフルエンザ菌B型にはワクチン(ヒブワクチン)があるので、
ワクチンを接種することで、急性喉頭蓋炎の予防効果が期待できます。
日本では、2013年からヒブワクチンが子供の定期接種に導入されています。
急性喉頭蓋炎の治療法
急性喉頭蓋炎は、症状の程度のよって治療法が異なります。
軽症の場合
炎症を抑えるために抗生物質やステロイド剤の点滴投与が行われます。
重症の場合
呼吸困難を起こしていたり、短時間で呼吸困難が起こる危険性があったりする場合は、
口や鼻から呼吸用のチューブを気管に挿入する気管内挿管や、
メスで気管を切開する気管切開術など、気道を確保するための緊急処置が行われます。
↑ここまで、ヘルスケア大学の記事を参考にしました。
http://www.skincare-univ.com/article/031097/
入院は必要なのか
急性喉頭蓋炎は緊急な対処が必要です。
入院するのが基本です。
再発はするのか
細菌が原因の場合、再発の可能性があります。
(私は20年以上再発していません。)
私に急性喉頭蓋炎が発症したときの話
その日は朝からのどの調子が悪く、
食事はもちろん、水やつばを飲み込んでも
激痛が走る状態でした。
私は風邪がのどにくるタイプではないので、
普通の風邪ではないと考え、
会社帰りに総合病院に行きました。
そして、急性喉頭蓋炎と診断され
以下のような会話がなされました。
○医者「・・・喉頭蓋にウィルスか細菌が着いて腫れていますね。」
○私「で、どうなりますか?」
○医者「ほっといたら、窒息するかもしれませんね。どうされますか?」(真顔)
○私(窒息すると言われて帰るバカはいないだろう、と思いつつ)
「治療してください」
○医者「ではあちらで、抗生物質入りの点滴をします。」
で、点滴をしたわけだが、1時間くらい点滴をしても具合が良くならない・・・
○医者「では、別の抗生物質にしてみましょう」
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1時間位で急速にのどの痛みが回復しました。
医者と今後のことについて話をして、
入院もせず当日帰宅できました。
まとめ
つばが飲み込めないくらいのどが痛くなれば、
急性喉頭蓋炎を疑い、
すみやかに、耳鼻咽喉科を受診することです。
普通の内科では、ただの風邪と誤診する可能性が
ありますので、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
急性喉頭蓋炎(きゅうせい・こうとうがいえん)は、
喉頭蓋の細菌感染による上気道疾患です。
入院の可能性は大です。
再発もありえます。